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B650・X670で9700Xへ交換する前のBIOS確認方法

B650・X670で9700Xへ交換する前のBIOS確認方法

この記事の判断ポイント

Ryzen 7 7700・7700XからRyzen 7 9700Xへ交換するとき、最初に確認すべきなのはCPU性能ではなく、現在のマザーボードで9700Xを起動できるBIOSが入っているかどうかです。

AMDはB650、B650E、X670、X670EをRyzen 7 9700Xの対応チップセットとして案内しています。ただし、「チップセットが対応している」ことと「今のBIOSのまま起動する」ことは同じではありません。

交換前に確認する項目は、完全な製品型番、派生名、PCB Revision、現在のBIOS、9700X対応開始BIOSの5つです。必要な更新がある場合は、7700・7700Xが正常に動いているうちに済ませておくと、UEFI内の更新機能を使える可能性を残せます。

目次

まずマザーボードを完全に特定する

「B650のASUS製」「X670のGIGABYTE製」という確認だけでは不十分です。同じシリーズでも、Wi-Fi版、V2、M型番などの違いでサポートページやBIOS番号が分かれる場合があります。

Windowsが起動するなら、検索欄や「ファイル名を指定して実行」から「msinfo32」を開きます。「システムモデル」と「BIOSバージョン/日付」を確認し、メモしておきましょう。

ただし、システム情報だけで製品名やRevisionを完全に判別できない場合があります。マザーボード本体、製品箱、購入履歴、取扱説明書も確認し、公式サイト上の製品名と完全に一致させます。PCB Revisionが存在するモデルでは、基板上の印字も見落とせません。

ここで似た型番のページを開いてしまうと、その後の判断がすべてずれます。検索結果の要約ではなく、自分の製品専用ページにあるCPU Support ListとBIOS配布ページを使うことが重要です。

現在のBIOSと対応開始BIOSを比較する

次に、CPU Support ListでRyzen 7 9700Xを探し、「Validated since BIOS」や対応開始バージョンを確認します。その番号と、msinfo32やUEFIで確認した現在のBIOS番号を比較します。

判断は単純です。現在のBIOSが対応開始番号以上なら、少なくとも9700Xを認識する条件は満たしています。下回っているなら、CPU交換前に更新が必要です。

注意したいのは、対応開始番号がメーカーや製品ごとに違うことです。たとえばASUS TUF GAMING B650M-PLUS WIFIでは9700Xの対応開始BIOSが2613、ASRock B650M Pro RSとWiFi版では3.01です。GIGABYTE B650 AORUS ELITE AX V2では、F30が次世代Ryzen対応版として公開され、F31以降でRyzen 9000向けの最適化が追加されています。

この違いから分かるのは、AGESA名や似た製品名だけで対応可否を決められないということです。「Ryzen 9000対応BIOS」という説明を見つけても、自分の製品のCPU Support Listで9700Xが掲載されているかを確認してください。

また、CPU Support ListとBIOS配布ページは役割が違います。前者は9700XがどのBIOSから認識されるかを確認する場所、後者は実際に入れるファイル、公開日、注意事項、ベータ表記などを確認する場所です。

更新するなら旧CPUを外す前が基本

7700・7700Xで正常に起動できるなら、CPUを外す前に更新する方が作業の選択肢を残しやすくなります。UEFI内のM-FLASH、EZ Flash、Instant Flash、Q-Flashなど、通常の更新機能を利用できるためです。

一方、CPUなしで更新できるFlashback系機能は、対応マザーボードに限られます。さらにUSBメモリの形式、BIOSファイルの改名、使用するUSBポート、電源ケーブルの接続条件が製品ごとに異なります。

たとえばMSIのFlash BIOS Buttonでは、FAT32のUSBメモリ、MSI.ROMへの改名、24ピン電源とCPU_PWR1、指定USBポートが必要で、CPUとメモリを装着せずに更新できます。しかし、この条件を別メーカーや別モデルへそのまま流用してはいけません。

通常更新とFlashbackのどちらが常に優れているという話ではありません。現在のCPUが動くなら製品マニュアルに従って通常更新を選び、起動できない事情がある場合は、そのボードにFlashback系機能があるかを確認する、という順番が安全です。

導入するBIOSは、9700X対応開始版以上で、メーカーが現在配布している安定版を基本にします。「最新だから必ず最も安定している」とは限らないため、ベータ版しか選択肢がない場合は、修正内容と注意事項を読んでから判断してください。

更新中の電源断は重大な失敗につながります。更新開始後は電源を切らず、USBメモリを抜かず、処理完了の表示やLED状態をメーカー手順どおりに確認します。

暗号化とUEFI設定を先に保全する

BIOS更新前には、BitLockerまたはデバイス暗号化の状態を確認します。Windows Homeでもデバイス暗号化が有効な場合があるため、エディション名だけで無効だと判断してはいけません。

回復キーが必要になったときに備え、48桁の回復キーの保存先を確認します。ファームウェア更新前は、Microsoftの案内に従ってBitLocker保護を一時停止しておくと、更新後の回復キー要求に備えやすくなります。

あわせて、EXPO、ファン制御、起動順、PBOなど現在のUEFI設定をスマートフォンで撮影するか、数値を記録しておきます。BIOS更新で必ず設定が消えるとは限りませんが、既定値へ戻る可能性を前提に準備する方が確実です。

交換後に画面が出ないときの確認順

9700Xへ交換した直後、すぐ画面が表示されなくても故障と決めつけないでください。初回POSTではメモリトレーニングが行われ、DRAM LEDが点滅したまま数分かかる場合があります。ASRockの案内でも、EXPO有効時の初回トレーニングに数分を要する場合が示されています。

まずは電源を切らず、数分待ちます。それでも進まない場合は、次の順番で確認します。

  1. POST Status LEDがCPU、DRAM、VGA、BOOTのどこで止まっているか
  2. 24ピン電源とCPU補助電源が確実に接続されているか
  3. メモリが正しいスロットへ奥まで装着されているか
  4. 映像ケーブルが意図した出力端子につながっているか
  5. 必要に応じてマニュアルどおりにCMOSクリアを行ったか

POST前の無表示は、Windowsやチップセットドライバーの問題ではありません。まず電源、CPU、メモリ、映像出力、UEFI設定の順で切り分けます。

CPUを外す前の最終チェック

作業開始前に、完全な製品型番、派生名、PCB Revision、現在のBIOS、9700X対応開始BIOSの5項目がそろっているかを再確認します。

B650・B650E・X670・X670Eだから載せ替えできる、という判断だけでは足りません。自分のマザーボード専用CPU Support Listで9700Xを確認し、BIOS配布ページから対応開始版以上の安定版を選ぶことが、交換作業の出発点です。

7700・7700Xが動いている今の段階で、BIOS更新、暗号化の確認、回復キーの保全、UEFI設定の記録まで済ませておけば、CPU交換後に問題が起きても確認すべき場所を絞れます。9700Xへの交換は、CPUを外す前の準備で難易度が大きく変わります。

確認してから判断する

Ryzen 7 9700X公式仕様については、最新情報や公式発表で条件が変わる場合があります。本文で要点を押さえたうえで、必要に応じてAMD Ryzen 7 9700X 対応チップセットの一次情報も確認してください。

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