選ぶ前の判断ポイント
PCゲームを遊んでいると「もっとボタン操作を効率化したい」「キーボードのキー配置では扱いにくい」と感じる場面があります。そこで候補になるのが、ゲーミング左手デバイスです。
ゲーミング左手デバイスは、キーボードの代わりになる機器ではなく、ゲーム操作を左手側に集約するための片手入力デバイスです。多くのボタンを自由に割り当てたり、親指操作用のスティックを使ったりできるため、操作環境を自分向けに調整できます。
一方で、導入すれば必ず操作が速くなる、FPSで有利になるというものではありません。重要なのは、自分が必要としている操作が「追加ボタン」なのか「移動方法の変更」なのかを見極めることです。
この記事では、ゲーミング左手デバイスの役割、通常のゲーミングキーボードとの違い、種類ごとの特徴、購入前に確認したいポイントを整理します。
ゲーミング左手デバイスとは?キーボード操作を補助する専用入力機器
ゲーミング左手デバイスは、PCゲーム向けに作られた片手用の入力機器です。一般的なキーボードのように文章入力を目的とするのではなく、ゲーム中によく使う操作を左手側にまとめることを目的にしています。
代表的なのが、Razerの「Tartarus」シリーズです。Razer Tartarus ProはGaming Keypadとして販売され、32個のプログラム可能キーを搭載しています。多数の操作を登録できるため、スキルやアイテム使用など多くのショートカットを扱うゲームと相性があります。
また、Razer Tartarus V2では32個のプログラム可能キーに加えて、8方向親指パッドやスクロールホイールも搭載されています。単純にキー数を増やすだけではなく、親指で操作する入力部分を追加することで、通常のキーボードとは違う操作環境を作れる点が特徴です。
左手デバイスの基本的な役割は「入力を増やすこと」ではなく、「必要な操作へ手を移動させる回数を減らし、自分が使いやすい配置に変えること」です。
ゲーミングキーボードとの違いは?左手デバイスを使う意味
ゲーミングキーボードにもマクロキーやカスタマイズ機能を持つ製品があります。そのため「わざわざ左手デバイスを追加する必要があるのか」と感じる人も少なくありません。
大きな違いは、役割の中心です。
| ゲーミングキーボード | ゲーミング左手デバイス | |
|---|---|---|
| 主な用途 | 文字入力+ゲーム操作 | ゲーム操作専用 |
| 配置 | 一般的なキー配列が中心 | 操作用に集中した配置 |
| カスタマイズ | 製品によって異なる | 多ボタン割り当てを重視 |
| 操作方法 | 指を広く移動する | 左手だけで多くの操作を管理 |
| 向いている人 | 普段使いとゲームを兼用したい人 | 操作環境を細かく調整したい人 |
左手デバイスでは、ゲーム中に使うキーだけを近い位置へ集められます。例えば、多数のスキルやコマンドを使うゲームでは、通常のキーボードよりも自分専用の操作配置を作りやすくなります。
ただし、キーボードが不要になるわけではありません。チャット入力や通常操作ではキーボードが必要になる場面も多いため、左手デバイスは基本的に「追加する操作機器」と考える方が適しています。
また、Razer Tartarus V2はRazer Synapseに対応しており、キー割り当てやゲームごとのプロファイル管理が可能です。複数タイトルを遊ぶ人にとって、ゲームごとに操作設定を切り替えられる点もメリットになります。
左手デバイスは2種類で考えると選びやすい
ゲーミング左手デバイスを選ぶ場合は、大きく「多ボタン型」と「スティック搭載型」に分けて考えると判断しやすくなります。
多ボタン固定キー型はショートカット操作を重視する人向け
多ボタン型は、キーボードの一部を切り取ったような形状で、多数のキーへ自由に機能を割り当てられるタイプです。
Razer Tartarusシリーズのような製品は、このタイプに該当します。
向いている人は以下のようなケースです。
- スキルやコマンドを多数登録したい
- キー配置を自分好みに変更したい
- MMORPGやシミュレーション系ゲームで操作項目が多い
- マクロやプロファイル管理を活用したい
一方で、基本的なキー操作そのものはキーボードに近いため、最初は配置を覚える必要があります。購入しただけで操作が完成するわけではなく、自分に合う設定を作る時間も必要です。
スティック搭載型は移動操作の変更を重視する人向け
もう一つが、親指スティックを搭載したタイプです。
Azeron Cyborg IIは、30個のマッピング可能入力、Hall Effectスティック、最大6つのオンボードプロファイルに対応しています。一般的なキーボード操作とは異なり、スティックによる移動入力を取り入れられる点が特徴です。
さらに、Azeron Cyborg IIは手のサイズに合わせて調整できる設計になっており、ボタン配置や手へのフィット感を重視したい人向けです。
このタイプは、単純にキーを増やしたい人よりも「左手の操作方法そのものを変えたい」という人に向いています。
ただし、操作体系が変わるため、慣れるまでの時間は必要です。従来のキーボード操作に慣れている人ほど、最初は違和感を感じる可能性があります。
FPSやMMORPGで使うメリットはある?
ゲーミング左手デバイスは、ゲームジャンルによって便利に感じるポイントが変わります。
MMORPGでは、多数のスキルやアイテム操作を登録できる点がメリットになります。頻繁に使うコマンドを近い位置へ配置できるため、自分が扱いやすい操作環境を作れます。
FPSでは、移動操作やキー配置を変更できることがメリットになります。ただし、左手デバイスを使えば必ず勝率が上がる、操作速度が向上するというものではありません。
重要なのは、現在のキーボード操作で不便を感じている部分があるかどうかです。
例えば、
- 使用するキーが多くて指が届きにくい
- 特定の操作を別の位置に置きたい
- ゲームごとに操作環境を分けたい
という場合は、左手デバイスを導入する理由があります。
逆に、普段の操作で不満がない場合は、無理に追加する必要はありません。
ゲーミング左手デバイスを選ぶ前に確認したいポイント
購入前には、スペックだけでなく自分の操作スタイルとの相性を確認することが重要です。
必要なボタン数を確認する
最初に見るべきなのは、どれだけ操作を登録したいかです。
少数の追加キーで十分なのか、多数のスキルやコマンドを管理したいのかによって適した製品は変わります。
ボタン数が多いほど便利とは限らず、使わないキーが多い場合は操作が複雑になることもあります。
スティックが必要か考える
移動操作をキーボードから変更したいなら、親指スティック搭載モデルが候補になります。
一方で、キー操作中心でショートカット管理をしたい場合は、多ボタン型の方が扱いやすい場合があります。
手のサイズや配置を確認する
左手デバイスは長時間手を置いて使う機器なので、形状との相性も重要です。
固定型はパームレストやキー配置を確認し、調整機構があるモデルでは自分の手に合わせられるかを見ると選びやすくなります。
特にAzeronのような調整可能な設計を持つ製品では、手へのフィット感を重視して選べます。
設定ソフトの使いやすさを見る
左手デバイスは、購入後の設定作業が大切です。
キー割り当て、ゲームごとのプロファイル保存、マクロ設定などを使う場合は、対応ソフトの扱いやすさも確認しましょう。
設定を細かく変更したい人ほど、ソフトウェア面の使いやすさが重要になります。
左手デバイスは「必要な操作」を見極めて選ぶ周辺機器
ゲーミング左手デバイスは、キーボードを置き換えるための機器ではなく、ゲーム操作を専用化するための入力デバイスです。
多くのショートカットを管理したいなら、多ボタン型のRazer Tartarus系が候補になります。操作方法そのものを変えたい場合は、スティック搭載や調整機構を持つAzeron系のようなタイプが向いています。
選ぶ基準は「一番ボタンが多い製品」ではなく、自分が困っている操作を解決できるかどうかです。
現在のキーボード操作で不便な部分を整理し、多ボタン型かスティック搭載型か、自分に合うタイプを確認して選ぶと失敗しにくくなります。
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