2万円台で4Kと144Hzを両立?MAXZEN MJM27IC02-UFCが注目される理由
「4Kの精細な画面で映画や事務作業を楽しみたいが、FPSゲームをするときは高リフレッシュレートが欲しい。しかし、モニターを2台置くスペースも予算もない」という贅沢な悩みを一気に解決するモデルが登場しました。それが、ジェネリック家電の旗手として知られるMAXZEN(マクスゼン)の「MJM27IC02-UFC」です。
この製品が市場に衝撃を与えた理由は、その圧倒的な「破壊的コストパフォーマンス」にあります。通常、4Kモニターと高リフレッシュレートのゲーミングモニターは、パネルの性質や制御基板のコストから別個の製品として扱われるのが常識でした。しかし、本機は「デュアルモード」という独自の機能を搭載することで、1台のパネルに2つの顔を持たせることに成功しています。
最大の特徴は、解像度とリフレッシュレートのトレードオフをユーザーが用途に合わせて選択できる点です。
- 4Kモード:3840×2160の高解像度、リフレッシュレート72Hz。
- FHDモード:1920×1080の解像度、リフレッシュレート144Hz。
実売価格は驚きの2万円台後半(2025年〜2026年時点の市場価格)を推移しています。これは一般的な4Kモニター単体の相場と比較しても遜色のない設定であり、1台で両方の役割をこなせる付加価値を考えれば、まさに「神コスパ」と呼ぶにふさわしい一台です。
MJM27IC02-UFCの基本スペックと競合モデルとの比較
まずは、本機のスペックを客観的な数値で確認しましょう。搭載されているのは「Fast IPSパネル」です。従来のIPSパネルの弱点であった応答速度を劇的に改善し、美しい発色と素早い動きへの追従性を両立しています。
MJM27IC02-UFC 詳細スペック表
| 項目 | 詳細スペック |
|---|---|
| パネルサイズ | 27インチ |
| パネル種類 | Fast IPS(ノングレア) |
| 最大解像度(4K) | 3840 × 2160 (最大72Hz) |
| 最大解像度(FHD) | 1920 × 1080 (最大144Hz) |
| 応答速度 | 1ms (GtG) / 0.5ms (MPRT) |
| 輝度 | 350cd/㎡ |
| コントラスト比 | 1000:1 |
| 視野角 | 上下178° / 左右178° |
| 色域 | sRGB 100% / DCI-P3 95% |
| 入力端子 | HDMI 2.1 ×2 / DisplayPort 1.4 ×2 |
| スピーカー | 非搭載 |
| VESAマウント | 100mm × 100mm 対応 |
上位モデル「MGM27IC05-UFC」との違い
MAXZENには、見た目が酷似している上位モデルが存在します。購入時に混同しやすいポイントですので、以下の比較表で違いを明確にします。
| 比較項目 | MJM27IC02-UFC (本機) | MGM27IC05-UFC (上位) |
|---|---|---|
| リフレッシュレート(4K) | 最大72Hz | 最大160Hz |
| USB-C給電 | 非対応 | 対応 (最大65W給電) |
| スタンド機能 | チルトのみ | 昇降・ピボット・スイベル対応 |
| 実売価格目安 | 約27,000円〜29,000円 | 約45,000円〜55,000円 |
上位モデルは4Kのまま160Hzを出せるハイエンド仕様ですが、価格は倍近く跳ね上がります。MJM27IC02-UFCの強みは、あくまで「3万円を切る価格で4KとFHD 144Hzを使い分けられる」という極めて高い実用性とバランスの良さにあります。
【検証】デュアルモード(4K/72Hz・FHD/144Hz)の使い勝手
本機の最大の目玉である「デュアルモード」について、具体的な利用シーンを想定して深掘りします。
モード切り替えの仕組み
モニター背面のOSD(オン・スクリーン・ディスプレイ)ボタンを使用して、メニューから解像度設定を変更します。この際、単にPC側の設定を変えるのではなく、モニターの内部処理自体が切り替わるため、FHDモード時も「ドットバイドット」に近い処理が行われ、一般的な4KモニターでFHD表示をした際に発生しがちな「ボケ」が最小限に抑えられているのが特徴です。
4Kモード(3840×2160 / 72Hz)の視認性
事務作業において、4K解像度は圧倒的な正義です。
- Excel作業:フルHDでは見切れてしまう広大な表を一画面で俯瞰可能。
- ブラウジング:文字の輪郭が非常にシャープで、長時間の読解でも目が疲れにくい。
- 72Hzの恩恵:一般的な事務用モニター(60Hz)よりもわずかに滑らかです。マウスカーソルの動きやスクロールが一段階スムーズに感じられます。
FHDモード(1920×1080 / 144Hz)のゲーム体験
FPSゲーム(Apex LegendsやValorant、Overwatch 2など)をプレイする際は、このモードに切り替えます。
- 応答速度:Fast IPSパネルの採用により、1ms (GtG) という高速応答を実現。残像感が少なく、激しく動く標的を鮮明に捉えられます。
- リフレッシュレート:144Hzは、60Hz(PS4や一般的なモニター)と比較して2.4倍のフレーム更新回数。壁から飛び出してきた敵への反応速度が物理的に向上します。
PS5接続時の挙動と注意点
PS5ユーザーにとって重要な「120Hz出力」への対応ですが、本機はHDMI 2.1端子を搭載しているため、FHDモード設定時にPS5側で120Hz出力を正常に認識します。
- 注意点:4K解像度のまま120Hzを出すことはできません。PS5で「CoD」や「Fortnite」を120fpsで遊びたい場合は、モニター設定をあらかじめFHDモードにしておく必要があります。
MJM27IC02-UFCを実際に使って分かった「良い点(メリット)」
27インチという「黄金サイズ」
27インチは、デスクに置いたときに視界に収まりやすく、かつ4Kの恩恵を十分に感じられる最小サイズです。これ以上大きい(32インチ等)と首を振る動作が必要になり、小さい(24インチ等)と4Kでは文字が細かすぎてスケーリング調整が必須になります。27インチは、Windowsのスケーリング設定150%で、広大な作業領域と読みやすさを両立できるベストな選択です。
IPSパネルならではの色表現
格安モニターにありがちなVAパネルやTNパネルではなく、IPSパネルを採用している点は高く評価できます。
- 視野角:上下左右178°の広視野角により、斜めから覗き込んでも色味が変わりません。
- 色域:DCI-P3 95%をカバーしており、YouTube動画の編集や写真の現像といったクリエイティブ用途にも耐えうる忠実な発色です。
ベゼルレスデザインの没入感
上・左・右の三辺に「スリムベゼル」を採用しています。マルチモニター環境を構築した際も、モニター間の継ぎ目が目立たず、作業やゲームへの没入感を削ぎません。
購入前に知っておくべき「気になる点・妥協点(デメリット)」
コストダウンのため、いくつか割り切った仕様が存在します。ここを許容できるかどうかが、購入後の満足度を左右します。
スピーカーが「非搭載」である
本機にはスピーカーが内蔵されていません。音声を出力するためには、以下の準備が必須です。
- モニター背面の3.5mmイヤホンジャックに外部スピーカーを接続する。
- PCやゲーム機から直接ヘッドセットに繋ぐ。
「とりあえず音が出ればいい」という使い方ができないため、別途1,000円〜3,000円程度の安価な外部スピーカーを用意する予算を含めて検討すべきです。
スタンドが「チルトのみ」である
付属スタンドは、前後の角度調整(チルト)しかできません。
- 制限事項:高さの昇降、左右の首振り(スイベル)、画面の縦回転(ピボット)は不可。
特に高さ調整ができない点は、長時間の作業において姿勢に影響します。多くのユーザーは、本機の本体価格の安さを活かして、別途「モニターアーム(VESA 100x100対応)」を導入して運用しています。
背面OSDボタンの操作性
メニュー操作ボタンが背面に配置されており、手探りで操作する必要があります。デュアルモードの切り替えを頻繁に行うユーザーにとっては、慣れるまで少し手間に感じるポイントです。
MAXZEN(マクスゼン)というメーカーの評判と信頼性
「MAXZEN」というブランドに馴染みがない方もいるかもしれませんが、決して「正体不明の海外メーカー」ではありません。
メーカーの素性と「ジェネリック家電」
MAXZENは、日本の「エクスプライス株式会社」が展開するプライベートブランドです。大手メーカーの型落ちパーツや、必要最低限の機能に絞った設計を採用することで、「高品質だが圧倒的に安い」家電(ジェネリック家電)を提供しています。特に液晶テレビ分野では国内で高いシェアを誇り、その品質管理ノウハウはモニター製品にも継承されています。
故障時のサポート体制
万が一の故障時も、日本国内にサポート窓口(カスタマーセンター)があるため、日本語でのスムーズな対応が可能です。修理相談や保証適用についても公式サイトに専用フォームが完備されており、海外の格安メーカー製品を購入するよりも格段に安心感があります。
ドット抜けや初期不良への対処法
液晶モニター購入時の最大の不安要素である「ドット抜け」についても触れておきます。
ドット抜けは「故障」ではない?
液晶パネルは数百万個の画素(ドット)で構成されており、製造工程上、常時点灯(輝点)や消灯(滅点)が極稀に発生します。これは国際規格(ISO)でも一定数までは「仕様」の範囲内とされており、MAXZENを含む全メーカーにおいて、数個のドット抜けでは初期不良交換の対象外となるのが一般的です。
不具合を感じた時のチェックリスト
- 接続の確認:ケーブルの差し込みや、別の入力端子(HDMI/DP)を試す。
- OSDリセット:モニターメニューから設定を初期化する。
- サポート連絡:明らかに広範囲の変色や、画面が映らないといった致命的な症状がある場合は、購入から14日以内の初期不良期間中に速やかに連絡しましょう。
MJM27IC02-UFCがおすすめな人・おすすめしない人
おすすめな人
- 「1台完結」のデスクを目指す人:昼はテレワークの広大な4K作業用、夜はPS5やPCでのFPSゲーム用として使い倒したい方。
- コスト重視の4K入門者:3万円以下の予算で、IPSパネルの鮮やかな4K環境を手に入れたい方。
- モニターアーム愛用者:付属スタンドの貧弱さを最初から無視でき、本体のコスパを最大化できる方。
おすすめしない人
- 競技レベルのFPSプレイヤー:240Hz以上の超高リフレッシュレートを求めるなら、FHD専用のハイエンドモデルを選ぶべきです。
- 配線を極限まで減らしたい人:USB-Cケーブル1本でノートPCへの給電と映像出力を完結させたい場合は、上位モデルの「MGM27IC05-UFC」が必要です。
- 内蔵スピーカーを重視する人:別途スピーカーを置くスペースがない、または配線を増やしたくない方。
結論:MJM27IC02-UFCは「賢い選択」になるか
MAXZEN MJM27IC02-UFCは、単なる安物モニターではありません。「4K」と「FHD 144Hz」という、本来なら相反するニーズを1つのプロダクトに昇華させた、極めて戦略的なガジェットです。
スピーカーの欠如やスタンドの機能不足といった弱点は、外部スピーカーやモニターアームの導入で容易にカバーできます。それらの周辺機器を買い足したとしても、総額で他社の多機能4Kモニターより安く収まるのが本機の最大の強みです。
「最強ではないが、最高にちょうどいい」。MJM27IC02-UFCは、賢く合理的に買い物をしたいユーザーにとって、2026年現在も間違いなく「正解」の一翼を担う一台と言えるでしょう。
次のステップ:環境を整えるための推奨アイテム
- モニターアーム:VESA 100x100対応。自由な高さ調整で作業効率が劇的に向上します。
- 外部スピーカー:3.5mm接続タイプ。本機の唯一と言える欠落を補います。
- 高品質DisplayPort 1.4ケーブル:144Hzの安定出力を盤石にするために(環境により必要)。


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