ゲーマーの皆さん、そしてPC自作に情熱を燃やす皆さん、こんにちは！
最新のグラフィックカード選びは、性能、価格、そして将来性など、考慮すべき要素が多く、悩ましいものです。特に、高解像度で美しいグラフィックを堪能したいゲーマーにとって、ハイエンドGPUは魅力的ですが、高額な投資となるため、慎重に検討する必要があります。
そこで今回は、AMDの最新GPU Radeon RX 7900 XT を徹底解剖！
GeForce RTX 4080、RTX 4070 Ti をはじめとするライバルたちと比較し、その実力を詳細に分析します。ベンチマーク結果、ユーザーレビュー、価格情報などを網羅的にまとめ、購入を検討する皆様に役立つ情報を提供します。
読み終える頃には、RX7900XT があなたのゲーム体験をどのように変えるのか、その可能性が見えてくるはずです。さあ、一緒にRX7900XTの世界へ飛び込みましょう！
RX7900XT とは？
Radeon RX 7900 XTは、AMDの最新アーキテクチャRDNA 3を採用したハイエンドGPUです。前世代のRDNA 2から大幅に性能が向上し、4Kゲーミングを含む高解像度・高負荷なゲームにおいても、優れたパフォーマンスを発揮します。
主な特徴
- 高度なAMD RDNA™ 3演算ユニット：最新のアーキテクチャにより、従来よりも高い処理能力を実現しています。
- 超高速のクロックスピード：高速な処理速度により、ゲームのフレームレートを向上させます。
- チップレット・テクノロジー：複数のチップを組み合わせることで、性能と効率を向上させています。
- 20GBのGDDR6メモリ：大容量メモリにより、高解像度テクスチャもスムーズに処理できます。
- 第2世代AMD Infinity Cache™：大容量キャッシュにより、データアクセスを高速化し、パフォーマンスを向上させています。
- AMD Radiance Display™エンジン：高画質・高精細な映像出力に対応しています。
- DisplayPort™ 2.1サポート：最新のディスプレイインターフェースに対応し、高解像度・高リフレッシュレートでの出力も可能です。
ベンチマークで性能を検証！
RX7900XTの性能を、様々なベンチマークソフトと実際のゲームで検証した結果を紹介します。
3DMark
まずは、定番ベンチマークソフト3DMarkでの結果を見てみましょう。
| テスト | RX 7900 XT | RX 7900 XTX | GeForce RTX 4080 | GeForce RTX 4090 |
|---|---|---|---|---|
| Fire Strike (フルHD) | 43830 | 41594 | 42303 | – |
| Fire Strike Extreme (WQHD) | 29961 | 32910 | 29553 | – |
| Fire Strike Ultra (4K) | 17030 | 19649 | 17401 | – |
| Time Spy (WQHD) | 24479 | 26668 | 22633 | – |
| Time Spy Extreme (4K) | 12404 | 13700 | 13412 | – |
| Port Royal (RTテスト) | 13801 | 15624 | 16695 | – |
| Speed Way (DX12) | – | 5782 | – | – |
| DirectX Raytracing feature test | – | 全体3番手 | – | – |
| Cyan Room | – | 全体ベスト | – | – |
Fire StrikeやTime Spyといったラスタライズ性能を重視したテストでは、RX7900XTはRTX 4080を凌駕する結果を出しています。 特にCyan Roomでは、RX7900XTがRTX 4090を含む全てのGPUの中で最高のスコアを記録しました。 これは、RX7900XTが最新のゲームタイトルにおいて、非常に高いポテンシャルを秘めていることを示唆しています。
一方、レイトレーシング性能を測定するPort Royalでは、RTX 4080がRX7900XTを上回っています。 レイトレーシングを多用するゲームでは、NVIDIAのGPUの方が有利と言えるでしょう。ただし、DirectX Raytracing feature testでは、前世代のRadeon RX 6000シリーズと比較して、レイトレーシング性能が向上していることが確認できます。
実際のゲームでの性能比較
3DMarkの結果を踏まえ、次は、実際のゲームタイトルでのベンチマーク結果を見てみましょう。
Apex Legends
4K最高設定で平均91fpsを記録。フルHD環境であれば、144Hzモニターでのプレイも可能です。
Escape From Tarkov
RX 7900 XTXはRTX 4080 SUPERを大きく上回る性能を発揮します。 Escape From TarkovはCPUボトルネックが発生しやすいゲームですが、RX7900XTはCPUの性能を最大限に引き出し、高いフレームレートを実現できるようです。
Fortnite
超解像技術を使用せず、アンチエイリアス(AA)に「TAA」を設定した場合、RX7900XTはGeForce RTX 40シリーズを上回る結果を出しています。
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION
フルHD解像度やWQHD解像度ではRadeon RX 6800 XTと大きな差はありませんが、4K解像度ではRX7900XTはRX 6800 XTよりも約15％高いスコアを記録しています。
Tom Clancy’s Rainbow Six Siege
フルHD解像度やWQHD解像度ではグラフィック性能が飽和気味ですが、4K解像度ではRX7900XTはRX 6800 XTより約18％上回るスコアを記録し、高解像度環境での強さが際立ちます。
モンスターハンターワイルズ
フルHD解像度で、レイトレーシング有効、フレーム生成有効の最高設定でベンチマークを行った結果、平均100fps前後のフレームレートが出ています。場所によってフレームレートは変動し、草むらでは85fps程度、砂漠のようなフィールドでは100～120fps程度、拠点のような場所では100fps前後となっていました。
RTX 4080 Superとの比較
| ゲームタイトル | RX 7900 XTX | RTX 4080 SUPER |
|---|---|---|
| Escape From Tarkov | 圧倒的に優位 | – |
| Apex Legends | 優位 | – |
| Call of Duty | RTX 4090に匹敵 | – |
| レインボーシックスシージ | WQHD以上で優位 | フルHDで優位 |
| フォートナイト | 若干不利 | – |
| サイバーパンク2077 | 4K以外で優位 | – |
| モンスターハンターワールド：アイスボーン | フルHDでやや優位 | – |
| パルワールド | 4Kで優位 | – |
| Cities：Skylines II | 全解像度で優位 | – |
| Minecraft with RTX | 非常に不利 | 若干優位 |
| VRChat | 4Kで優位 | – |
RTX 4080 Superと比較すると、RX 7900 XTXは多くのゲームタイトルで優れた性能を発揮します。 特に、Call of DutyではRTX 4090に匹敵する性能を見せており、驚異的な結果と言えるでしょう。 一方で、Minecraft with RTXのように、レイトレーシング処理の重いゲームではRTX 4080 SUPERが有利です。
AMD FidelityFX Super Resolution (FSR) の効果
AMD FidelityFX Super Resolution (FSR) は、RX7900XT の性能をさらに引き出すことができる超解像技術です。FSR を有効にすることで、フレームレートを向上させつつ、高画質を維持することができます。
例えば、フォートナイトにおいて、FSR をバランス設定で有効化すると、4K解像度ではGeForce RTX 4090を約4%下回るものの、WQHD以下では逆に9～16%上回る結果が出ています。
FSRは、RX7900XTの性能を最大限に引き出し、より快適なゲーム体験を実現するための重要な要素と言えるでしょう。
コンテンツ制作での活用
RX7900XTは、ゲームだけでなく、コンテンツ制作においてもその力を発揮します。例えば、AI画像生成ツールStable Diffusionを使用した場合、前世代のGPUと比較して、生成時間を大幅に短縮することが可能です。
高性能なGPUは、画像生成、動画編集、3Dモデリングなど、様々なコンテンツ制作タスクにおいて、作業効率を向上させるために不可欠な存在となっています。RX7900XTは、クリエイターにとっても魅力的な選択肢と言えるでしょう。
消費電力
RX7900XTの消費電力は、RTX 4080と比較して約50W高いという結果が出ています。 これは、RX7900XTのTBP (Typical Board Power) が355Wと、RTX 4080の320Wよりも高いためです。
高性能なGPUは、一般的に消費電力も高くなる傾向があります。RX7900XTは、RTX 4080よりも消費電力は高いものの、その分高い性能を提供しています。
レビュー・評判
RX7900XTは、多くのユーザーから高い評価を得ています。
肯定的な意見
- 描画性能の高さ：高解像度でも滑らかなグラフィック表示を実現
- 電力効率の良さ：消費電力に対して高い性能を発揮
- 安定した電力供給：高負荷時でも安定した動作
- 高品質な設計：高密度14層2オンス厚の銅製PCBを採用 、ヒューズプロテクションを内蔵したPCIe電源コネクタ用回路
- 高級感のあるデザイン：黒を基調としたマットな質感 、赤の差し色
- コンパクトなサイズ：3連ファンモデルとしては比較的小型
- 汎用性の高い補助電源：8ピン×2
- 大容量VRAM：VRAM容量が20GBと大きく、VRなどにも最適
- 静音性：高負荷時でも比較的静か
- 冷却性能：巨大なヒートシンクとバックプレートによる効率的な冷却
否定的な意見
- レイトレーシング性能：NVIDIAのGPUと比較して、レイトレーシング性能は劣る
RX7900XT vs RTX 4080: ユーザーの意見
RX7900XTとRTX 4080のどちらを選ぶべきか、ユーザーからは様々な意見が出ています。
- RTX 4080を選ぶ理由：電力効率、冷却性能、レイトレーシング性能、リセールバリュー
- RX7900XTを選ぶ理由：価格、メモリ容量、ラスタライズ性能、Linuxドライバー
価格
RX7900XTの価格は、販売店やモデルによって異なりますが、おおむね125,000円～180,000円程度です。
発売当初は156,800円でしたが、為替レートの変動や競争激化の影響もあり、徐々に価格が下落しています。
| メーカー | モデル | 価格 |
|---|---|---|
| ASRock | RX7900XT PG 20GO | 150,770円 |
| POWERCOLOR | RX7900XT Red Devil | 169,792円 |
| POWERCOLOR | RX7900XT Hell Hound | 160,102円～ |
まとめ
Radeon RX 7900 XTは、高解像度・高負荷なゲームでも快適にプレイできる、AMDのハイエンドGPUです。ベンチマーク結果からも、その高い性能が証明されています。
RX7900XTの強み
- ラスタライズ性能：RTX 4080を凌駕する高いラスタライズ性能
- VRAM容量：20GBの大容量VRAM
- 価格：RTX 4080よりも安価
- FSR：フレームレートを向上させるFSRに対応
- コンテンツ制作：Stable DiffusionなどのAI画像生成ツールでも高い性能を発揮
RX7900XTの弱み
- レイトレーシング性能：NVIDIAのGPUと比較して、レイトレーシング性能は劣る
RX7900XTは、こんな人におすすめ！
- 高解像度・高リフレッシュレートでゲームを楽しみたい方
- レイトレーシングよりもラスタライズ性能を重視する方
- VRAM容量を重視する方
- コストパフォーマンスを重視する方
- 将来性を重視する方
競合製品との比較
- RTX 4080：レイトレーシング性能はRTX 4080が優位ですが、ラスタライズ性能とVRAM容量、価格ではRX7900XTが優位です。
- RTX 4070 Ti：RX7900XTよりも安価ですが、性能とVRAM容量ではRX7900XTが優位です。
Radeon RX 7900 XTは、ゲーマーにとって非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
この記事が、グラフィックカード選びの参考になれば幸いです。
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