はじめに
PCゲームを快適にプレイするために必須のグラフィックボード(グラボ)。しかし、多種多様な製品が販売されており、「グラボ 比較 コスパ」といったキーワードで検索して、性能と価格のバランスに頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、2025年最新のおすすめグラボを徹底比較!初心者の方にもわかりやすく、目的別に最適なグラボ選びをサポートします。
1. グラボの基礎知識
1-1. グラボとは?
グラフィックボード(グラボ)とは、パソコンに搭載されている画像処理に特化したパーツです。ディスプレイに映し出される映像や画像を、CPUの代わりに処理することで、より滑らかで美しい描画を可能にします。 高画質の画像や映像を映し出すためには、独立したグラフィックボードが搭載されているパソコンが必要です。
1-2. なぜグラボが必要なの?
CPUにもグラフィック処理機能は内蔵されていますが、性能は限られています。 最新の3Dゲームや高画質動画編集など、高度なグラフィック処理が必要な場合は、グラボを搭載することで、より快適に作業を行うことができます。
1-3. グラボの性能を決める要素
グラボの性能は主に以下の要素で決まります。
- GPU: グラフィック処理を行うためのプロセッサ。 GPUの数値が高ければ高いほど、性能のいいグラフィックボードと考えて問題ありません。
- コア数: 一度に処理できるデータの数に影響するので、数が多いほど処理性能が高くなります。
- クロック周波数: 各コアの動作速度に影響するので、値が大きいほど処理にかかる時間が短くなります。
- VRAM: グラフィック処理に必要なデータを一時的に保存するメモリ。 値が大きいほど作業スペースが広がるため、処理性能が高くなります。
- VRAM容量: グラフィックボードが処理するデータを置いておく机のようなものです。
- メモリ速度: メモリの動作速度に影響するので、値が大きいほど処理にかかる時間が短くなります。
- メモリバス幅: メモリとGPU間のデータ転送速度を表す数値。
- 出力端子: 使用されるディスプレイの端子が対応しているか確認しましょう。
1-4. グラボの構造
グラボは、主に以下のパーツで構成されています。
- GPU: 画像処理を行う心臓部です。
- ビデオメモリ(VRAM): 画像に表示する内容を一時的に保存するメモリです。
- 冷却ファン: GPUの発熱による性能低下を抑制するための冷却装置です。 長時間使う場合には冷却性能が重要になります。 主に空冷式と水冷式があります。
- 出力端子: ディスプレイに映像を出力するための端子です。HDMIやDisplayPortなど、様々な種類があります。
2. コスパ最強グラボの選び方
2-1. 目的別おすすめグラボ
グラボは、性能と価格のバランスだけでなく、自身の用途に合わせて選ぶことが重要です。
2-1-1. 低予算重視
とにかく安くグラボを手に入れたい方におすすめです。フルHDで軽いゲームをプレイする程度であれば十分な性能です。 画質やフレームレートにこだわりがない方、サブPCに搭載するグラボを探している方などに最適です。 最新ゲームや要求スペックが高いゲームでは快適に遊ぶことは難しい点に注意が必要です。
2-1-2. コスパ重視
性能と価格のバランスに優れたモデルです。フルHDでほとんどのゲームを快適にプレイできます。 特にRX 6600は、新品3万円以下で購入できるグラボとしては性能が良く、フルHD環境であれば画質を調整すれば遊べないゲームもありません。 ただし、PS5と同程度の性能である点は留意しておきましょう。
2-1-3. フルHDゲーミング
フルHDで高画質・高フレームレートでゲームを楽しみたい方におすすめです。RTX 4060 Tiは、WQHD(2560×1440)でも快適に利用できる場合があります。 低画質設定であれば144fpsを狙えるゲームも増えてくるので、おすすめです。
2-1-4. WQHDゲーミング
WQHD解像度で高画質・高フレームレートでゲームを楽しみたい方におすすめです。RTX 4070は、WQHDだけでなく、4Kゲーミングにも対応できる高い性能を備えています。 RX 7700 XTは、RTX 4070よりも価格が安く、コスパに優れています。
2-1-5. 4Kゲーミング
4K解像度で高画質・高フレームレートでゲームを楽しみたい方におすすめです。RTX 4070 Ti SUPERは、4Kゲーミングに最適な性能を備えています。 RX 7800 XTは、RTX 4070 Ti SUPERよりも価格が安く、コスパに優れています。
2-1-6. バランス重視
迷ったらとりあえずRTX 4070 SUPERが無難です。 現実的な予算で買える中で、RTX 4070 SUPERがもっとも万人向けです。
2-2. 価格帯
グラボの価格帯は、以下のようになります。
- 5万円未満: エントリーモデル
- 5~10万円: ミドルレンジモデル
- 10万円以上: ハイエンドモデル
2-3. メーカー別おすすめグラボ
グラボのメーカーは、主にNVIDIAとAMDの2社が有名です。
2-3-1. NVIDIA GeForce
世界シェアNo.1のグラボメーカーです。 ゲームとの相性が良く、高性能なモデルが多いのが特徴です。 特にこだわりがないのであれば、世界シェアの割合が大きいNVIDIA社のGeForceを選んで問題ないでしょう。
2-3-2. AMD Radeon
コスパに優れたモデルが多いのが特徴です。 NVIDIA GeForceシリーズと比較すると、グラフィックがやや鮮やかに描写される点が特徴です。 消費電力も控えめな傾向にあります。
2-3-3. 主要メーカーの特徴
その他にも、各メーカーから様々なグラボが販売されています。
メーカー | 特徴 | おすすめポイント |
---|---|---|
ASUS | 高品質・高性能 | 安定性と冷却性能に優れており、長期運用に最適です。 電源回路こそROGより劣るものの、冷却性能は互角です。 |
MSI | ゲーミング向け | 高性能なゲーミングモデルが多く、オーバークロック耐性が高いモデルも多いです。 |
GIGABYTE | コスパ重視 | 価格が安く、性能も高いモデルが多いです。 特にGAMING OCシリーズは4090クラスでも安定して動作します。 |
Palit | バリエーション豊富 | 多様なモデルから選ぶことができ、比較的安価なモデルも多いです。 4070Ti以下のミドルレンジでは、GamingProシリーズのコストパフォーマンスの高さが光ります。 |
玄人志向 | 安価 | コスパに優れたモデルが多く、初心者の方にもおすすめです。 RTX 40シリーズのAI機能をコスパよく体験したい方におすすめです。 |
ZOTAC | コンパクト | 小型PCに最適なコンパクトなモデルが多いです。 |
SAPPHIRE | AMD Radeon専業 | Radeonシリーズに特化したモデルを多く取り扱っています。 高効率な冷却ユニットを搭載した「NITROシリーズ」や、コスパに優れた「PULSEシリーズ」など、さまざまなシリーズを取り扱っています。 |
3. 主要グラボ ベンチマーク比較

3-1. ベンチマークスコアの見方
ベンチマークスコアは、グラボの性能を数値化したもので、高いほど高性能です。 同じグラボでも、メーカーやモデルによってスコアが異なる場合があります。
3-2. GeForce RTXシリーズ
モデル名 | 3DMark Time Spy Score | 価格 (円) |
---|---|---|
RTX 4090 | 30,000 | 250,000~ |
RTX 4080 SUPER | 25,000 | 200,000~ |
RTX 4070 Ti SUPER | 20,000 | 150,000~ |
RTX 4070 SUPER | 18,000 | 130,000~ |
RTX 4070 | 16,000 | 100,000~ |
RTX 4060 Ti | 15,000 | 80,000~ |
RTX 4060 | 13,000 | 60,000~ |
RTX 3060 | 10,000 | 50,000~ |
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3-3. Radeon RXシリーズ
モデル名 | 3DMark Time Spy Score | 価格 (円) |
---|---|---|
RX 7900 XTX | 28,000 | 180,000~ |
RX 7900 XT | 25,000 | 150,000~ |
RX 7800 XT | 20,000 | 120,000~ |
RX 7700 XT | 18,000 | 100,000~ |
RX 6800 XT | 15,000 | 80,000~ |
RX 6600 | 10,000 | 40,000~ |
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3-4. 他のベンチマークソフト
3DMark Time Spy以外にも、様々なベンチマークソフトがあります。 目的に合わせて、適切なベンチマークソフトを選びましょう。
- ゲームタイトルごとのベンチマーク: 特定のゲームの性能を測定したい場合に有効です。
- VRMark: VRコンテンツの性能を測定するためのベンチマークソフトです。
- PCMark: パソコン全体の性能を測定するためのベンチマークソフトです。
4. グラボを選ぶ上での注意点
4-1. 消費電力
グラボは消費電力が大きいパーツです。 高性能なグラボほど消費電力が高くなる傾向があるので、電源ユニットの容量に注意が必要です。 購入前に、グラボの消費電力と電源ユニットの容量を確認し、不足がないか確認しましょう。
4-2. サイズ
グラボはサイズが大きいパーツです。PCケースに収まるか、事前に確認しておきましょう。 特に、ハイエンドモデルは大型化しているため、注意が必要です。
4-3. 補助電源
高性能なグラボは、補助電源コネクタが必要になります。 電源ユニットに適切なコネクタがあるか確認しましょう。
4-4. リフレッシュレート
快適なゲームプレイには、フレームレートとリフレッシュレートの関係も重要です。 リフレッシュレートとは、ディスプレイが1秒間に何回画面を更新できるかを示す数値で、単位はHzで表されます。 一般的に、60Hz以上のリフレッシュレートに対応したゲーミングモニターを使用する場合は、60fps以上のフレームレートを出せるグラボを選ぶことが推奨されます。
4-5. CPUボトルネック
CPUの性能がグラボの性能に追いついていない状態を「CPUボトルネック」と言います。 CPUボトルネックが発生すると、グラボの性能を十分に発揮することができません。バランスの取れたPC構成にするために、CPUとグラボの性能のバランスを考慮しましょう。
4-6. 最大解像度
グラボには、出力できる最大解像度が設定されています。 使用するディスプレイの解像度に対応したグラボを選びましょう。 例えば、4K解像度のディスプレイを使用する場合は、4K出力に対応したグラボを選ぶ必要があります。
4-7. その他
- 最新のドライバをインストールして、グラボの性能を最大限に引き出しましょう。
- グラボの冷却性能も重要です。 高負荷なゲームをプレイする場合は、冷却性能の高いグラボを選びましょう。
- グラボの価格変動に注意しましょう。 新しいモデルが市場に出るたびに価格の変動が見られるため、リリースサイクルにも注意を払う必要があります。
5. まとめ
今回は、「グラボ 比較 コスパ」をキーワードに、コスパ最強グラボの選び方について解説しました。
グラボを選ぶ際は、目的、予算、性能、メーカーなどを考慮することが重要です。
- ゲームをプレイしたいのか、動画編集をしたいのかといった目的によって、必要なグラボの性能は異なります。
- 予算に合わせて、最適な価格帯のグラボを選びましょう。
- ベンチマークスコアを参考に、グラボの性能を比較しましょう。
- メーカーによって、グラボの特徴や価格帯が異なります。
この記事が、グラボ選びの参考になれば幸いです。
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